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昔から不思議に思っていたことがあります。
「なぜハローワークは夜や土日にやらないんだろう?」
平日仕事の人はどうやって転職活動するんだろうというお話です。
 
僕は今の社会が「平日日中至上主義」に見えています。
夜勤は嫌なもの、定時制はなんか下に見られがち、早寝早起きが大事、
どうも今の世の中は夜の住人に厳しくないかなと。
で、その厳しさの根底にあるのは実は「なんとなく」なんじゃないかなと。
 
もちろん歴史的に平日日中至上主義の理由はあると思います。
電気がない時代は日没とともに就寝し、日の出とともに働きに出ていたのでしょう。
宗教的な理由もあるかもしれません。日曜日は安息日であると。
学校という制度が生まれ、休日が制定され、社会システムとしての合理性が日中至上主義
に内包されてきたことはよく分かっているつもりです。
 
しかし、今の世の中はどうでしょう。
夜勤は時給が高いです。
人出も不足しています。
オンラインで時間を選ばず勉強ができます。
24時間営業の店が溢れ、いつだってスマホ1つで誰かと繋がれます。
 
もうそろそろ、僕たちは日中至上主義から解放されても良いのではないでしょうか?
 
「陽の光を浴びることが大切である」という意見も分かります。
「人間は夜行性ではないのだ」という意見もあるかもしれません。
一方で、人間の夜型、
朝方は遺伝子によって決まるのだという研究結果もあります。
その研究によれば、夜型人間は全体の30%程度、朝方も30%、
昼型が40%程の分布だということです。
僕は「夜型が良い」と言っているわけではありません。
「夜型でも良い」と言っているだけです。
もっと乱暴な言い方をすれば、「何型でもいいじゃん?」ということです。
そして、今の世の中ならば、この「何型でもいいじゃん?」が
実現できるのではないかと思っているのです。
 
僕がこの「夜ふかし教室」というサービスを思いついたのは、
起立性調節障害をテーマにした、
とある作品に出会ったことがきっかけです。
 
この作品は、恐らく、
なまけ病とも言われていた起立性調節障害の理解を
広めることに多大な貢献をしたと思います。
 
物事を良い方向に向ける時に、「理解促進」というのは重要な要素です。
多くのマイノリティがそうであるように、
「世の中の理解」が「包摂」に繋がるのは紛れもない事実です。
 
ただ、いつも思うことがあります。
理解という事象は常に「理解する側」と「理解される側」
に分かれてしまうのではないかということです。
そして、それは往々にして「理解してあげる側」と
「理解してもらう側」に変化し、
その「理解してもらっている感」が当事者を苦しめる
要因になってはいないかと考えたりします。
「何型でもいいじゃん?」の世界は、少なくとも昼間動けないというだけで
「理解してもらう側」に立たされてしまうことはなくなるのではないかと思いますし、
そうあって欲しいという僕の願望でもあります。
実を言うと、僕も起立性調節障害の当事者です。
正確に言えば「恐らくそうである」ということですが。
 
ここまでの僕の思いが、本当に正しいかどうかは分かりません。
今はまだ日中至上主義が解消された世の中を誰も知らないからです。
ただ、こんな僕の思いに共感したり救われたりする人が少しでもいてくれるなら、
少なくとも「そんな世の中を目指してみる」
という実験くらいはしてもいいのかなと思っています。
 
最後に、僕が勝手に夜ふかし教室のテーマ曲だと思っている
楽曲の一節をご紹介して、この文は締めようかなと思います。

“夜よ 負けるなよ 朝に 負けるなよ
何も答えが 出てないぢゃないか”

THE YELLOW MONKEY 「パール」より抜粋

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